よくある質問Q&A
診療についてよくいただく質問を集めました。
質問と回答
洗浄をくり返して治療する理由は?
副鼻腔炎の治療のためにくり返し洗浄すると、上顎洞穿刺洗浄法と手術のどちらの場合でも、副鼻腔から排出される膿汁は徐々に少なくなっていき、遂には排出されなくなります。
これは正常の副鼻腔と同じ状態です。
手術をしてもそれだけで治るのではなく、また早くきれいにすることが手術の痕をきれいに治すことですので、洗浄します。
患者さんにも洗浄液の中の膿の減り方を見てもらいますので、これは医師と患者の二人の納得の医療でもあると考えています。
術後性副鼻腔のう胞はどうしてできるのですか?
術後性副鼻腔のう胞は、手術の後副鼻腔に発生する袋状の障害物です。
強い痛み、腫脹、眼の障害を生じ、脳外科を訪れる人も少なくない障害です。
当院では先に述べたように洗浄をくり返し早く治癒させますが、それでも少数の人に小さな'のう胞'が発生しますので、不可抗力のことと考えています。
私はこれまでの経験から原因を次のように考えています。
副鼻腔には粘膜と共に骨が沢山あり副鼻腔炎の時それらが共に化膿しますので、手術ではそれらを取り除きます。
骨には再生する性質がありますが、再生が過剰になり、その時壁や蓋となって袋状の構造を造ってしまうとその中に膿、
粘液が貯留し、'のう胞'となるのでしょう。
私が手術を極力避ける理由の一つはこのためです。
更新日:2015-02-06